「ひゃっ!?」


突然小さい子を高い高いするみたいに、私の体を持ち上げたテル。


「そーゆーわけで!オレたち結婚しまーす!!」


「は!?」



テルの宣言に黙って見ていた周辺が『おぉーっ!!』っと騒ぎ出す。


その声で一気に現実に戻された。



「バっ・・バカ!!結婚なんかしなっ・・・」


「おまえなぁ?それ。受け取っといてそれはないだろう?ないないっ!」


私の薬指を横目で指すテル。



なによぉ・・・。



「どんな立場でもいいって言ったくせに・・・。」


ぷぅーっと頬を膨らませる私。


「それはそれ。これはこれ。」


みんなに祝福されて幸せそうなテルを見てると、悔しいけど私も嬉しい。


「・・もう絶対『お兄ちゃん』って呼んでやんないから。」


わざとツンと言う私にテルもオーバーにがっかりする。