「家に・・電話した。美優とのこと・・話すために。」
真剣なテルの瞳。
吸い込まれてしまいそう。
「・・・なんて?」
ぼーっとしたまま答える私。
「・・・『好きだから・・結婚する。』って・・・。」
「・・・・。」
テル言葉に時間が止まる。
「『オレたちも、もう大人だ。ちゃんと自分たちの足で歩いて行ける。だから母さんたちも、もうオレたちの過去なんかに縛られないで欲しい。』って・・・。」
うそ・・・。
それは・・・私がずーっと言いたくて・・・言えなかった言葉なのに・・・。
テルが・・・代わりに言ってくれたの?
「・・・ママさんたちは?」
「・・・『ありがとう。』って・・・。」
「・・・・。」
「『私たちも結婚する。』って・・・。」
「・・・っく・・・。」
力が抜けイスからずり落ち、泣き崩れる私。

