勘のいいおまえのことだから、どうしてオレが『今』おまえを連れ出したのかも分かってたんだろ?
オレは横になったまま、美優の方に体を向き直す。
おまえの話を水沢から聞いて・・
ただ感情の赴くまま行動したわけじゃない。
オレたちは子どもだから・・2人で逃げるなんて実際出来やしない。
でも・・おまえは1人じゃないって分かって欲しかった。
1人で悩まなくていい。
オレがいる。
それを分かって欲しかった。
そのためには、『おまえのそばにいる』ことが1番重要な気がしたんだ。
おまえが必死に1人で不安に耐えているのは『今』だから『今』いなければと。
・・ここに来たのは思い付きみたいなもんだったけど・・
静かな場所で・・2人の会話で・・体温で・・安心して欲しかった・・・。
たとえこの時間が永遠じゃなくても・・
この先また離れることになっても・・・
黙っておまえがオレの前から消えたあの時とは違う。
今のオレたちは繋がってる・・・。
そうだろ?
美優・・・。
美優の頬にそっと触れる。

