「堂々とあの家のドアを開けられるくらい自信がついたら・・・っ・・『ただいま!』って笑顔でパパたちに会いに行くのっ。・・2人で。」
泣きながらも必死にしゃべり続ける美優。
「・・・・。」
オレはただ美優を見つめていた。
美優がグイッと顔を上げる。
「それまで私も会わない。」
キッパリ告げた美優。
美優の言葉に強い意志を感じる。
「・・・ほんとに1人で頑張れるのか?」
「うん。」
「オレはいないんだぞ?」
「大丈夫だっつってんでしょ!しつこいなぁ!」
赤い目で苦笑いする。
美優の精一杯の強がり。
これ以上・・ムダにはできないな・・・。

