「マスコミの前で宣言した後、あの子はクラスと理事長室に行った。『迷惑かけてごめんなさい。いずれ分かることだから言うけど、テルは私の兄です。立場上私を庇っただけで、本来テルはこの件に無関係だから。』」
水沢の口から聞かされる美優の言葉にアイツを感じて切なくなる。
「『私はこの学園を去ります。でも・・テルだけは、ここで今まで通り過ごさせてください。勝手なこと言ってるのは分かってます。こんなこと、言う資格がないことも・・・。だけど・・どうかお願いします!大事な・・・兄貴だから。』って。」
「うっ・・・っ・・。」
やべぇ。
マジで・・涙が出てくる・・・。
何してんだよ・・美優・・。
オレなんかのために・・・。

