私はそれに、ふっと笑って、 「なんつー顔してんだか…」 言う。 「まだってことは…」 「まだ、大丈夫だし」 それだけ言って背を向け、走り出す。 …“夜”になる前に諦めて貰わなきゃな…。 さっき走った街のルートを思い出しながら逃げ回る。 「俺は、無力だ…」 ――――…気にすんなって…言ってんのに…。