ネコ足軽の隊はその村に行き、そのまま
反乱に合流した。一部とはいえ、正規軍
が味方についたということで勢いづいた
反乱軍は、他の村々にも反乱を呼びかけ
て兵を募り、ネコ足軽も指揮官として
加わった反乱軍は、だんだん大きくなっ
ていった。

当然、大名の軍隊が再び送り込まれて
きたが、そのころには村の防衛はがっ
ちり固められていた。

さらにネコ足軽はありったけの弁舌を
駆使して敵を説得し、数回の戦闘の後で
はあるが、その敵軍も味方につけて
しまう。

この報は又旅の領内全体に伝わり、ネコ
足軽に続けと他の7ヶ所で反乱が起こっ
たため、ネコ足軽はそれらと密に連絡を
取り合い、計8つの反乱軍で連携して
主都に迫っていって、ついには主都を
完全包囲したのである。

主都包囲戦は1ヶ月続いたが、大名の
恐怖政治の下でびくびくして暮らして
いた主都の人々の中から、反乱軍に協力
して市中で反乱を起こして、門を内側
から開いてくれる者たちが現れたため、
反乱軍は一気に市内に突入し、大名は
わずかな手下を連れて、どこかに逃げ
去ってしまったのであった!


平和が戻った。一番の功労者がネコ足軽
であることはだれの目にも明らかで
あった。

ネコ足軽は多くの人の絶大な支持を受け
て、次の大名の座に就くことを宣言し、
これまでのような「悪政からの自由」
のみならず、「貧困からの自由」
「差別からの自由」をも掲げて、それ
以来ずっと、又旅を自分の信じる理想郷
にするために走り回っているのである。

            おしまい