小さな恋【完結】

≪キーンコーンカーンコーン~~♪≫


全ての授業の終わりを告げるチャイムが無情に鳴り響く。


一斉に帰り支度を始めるクラスメイト達を横目にあたしはどうしようもない気持ちを抱えていた。


繭ちゃんはあれから、事あるごとにあたしの席にやってきた。


今、大知に付き合っている人はいるのかとか。


どんな女の子がタイプなのかとか。


大知の今までの女関係を教えてくれとか。


直接、本人に聞けばすぐに解決するようなことまで繭ちゃんは聞きたがる。