小さな恋【完結】

「でもまぁ、俺は真依子ちゃんと二人でいられるし、それはそれでいいけどさ」


「……え?」


突然飛びだした爆弾発言。


思わず目を見開いて先輩を見ると、先輩の興味は既に他に移っていた。


先輩は時々、ドキッとするようなことを平気で口にする。


あたしをその気にさせようとか、うまいことを言って落とそうとか。


そんな感じではなく、あくまでもスマートに甘い台詞を口にする。


残念なことに、先輩には全くその自覚がない。