小さな恋【完結】


一哉先輩のことも、りっちゃんに言おうかどうか悩んだ。


一哉先輩のことが『好き』かどうかが自分でもよく分からなかったから。


迷った挙句、あたしはりっちゃんに自分の気持ちを打ち明けた。


「真依子の初恋だねっ!!」


話を聞き終えると、りっちゃんは嬉しそうにあたしの頭を撫でてくれた。


初恋。


初めての恋。


そんな響きが妙に心地よかった。