小さな恋【完結】


……――夢を見た。


真っ暗で静かな場所にあたしはたった一人で取り残されていて。


声を出したいのに、喉の奥に何かが張り付いていて言葉にならない。


すると、誰かがあたしの手をギュっと握った。


繋がれたその手の平はとても温かくて。



誰……誰なの?



『真依子』


くぐもった声があたしの名前を呼んでいる。


その声が耳に届いた瞬間、胸が熱くなった。



大知……?大知なの……?


暗闇の中、大知の姿を手探りで探す。


だけど大知はどこにもいなくて。


大知……どこにいるの……――?


会いたい……、一目でもいいから……


大知に会いたい……――。



その時、さっきまで感じていた手の温もりが消えた。