小さな恋【完結】


確かに彼が他の女の子と楽しそうに喋っている時、ほんの少しだけ気になった。


だけど、『なんの話してたの?』とか『どうしてあの子と喋ってたの?』とか……。


どうしても口に出して聞くことが出来なくて。


彼が自分以外の女の子と仲良くしていると、黒いドロドロとした感情が湧きあがったのは確かで。


あの頃のあたしは、その感情の意味を知るのがなぜかとても怖かった。