小さな恋【完結】

『今はピンクの筆箱が流行ってるの!水色はもうダサいから、新しいの買って?』


『水色がダメで、ピンクじゃなきゃダメなんてきまりなんてないのよ?』


そんなお願いをした時、お母さんは呆れながら言った。


今考えれば、色に流行りなんてないのに。


何色の筆箱だって、自分の好きな物を持っていけばよかったの。


結局あたしは、その数日後、貯めたお小遣いでピンクの筆箱を買った。