心臓がドクンと不快な音を立てて鳴り始める。


「大知も真依子も、いい加減自分の気持ちに正直になりなよ!!見てるこっちがイライラする!!」


「大知……それ……本当なの?」


本当に繭ちゃんと付き合ってないの?


それなら、どうして嘘ついたの?


「あぁ。あいつとは付き合ってない。つーか、俺、真依子と別れてから誰とも付き合ってないじゃん」


大知の口から飛び出した信じられない言葉。


頭の中に浮かぶのは『なんで?』という言葉ばかり。


「それならどうして、繭ちゃんとずっと一緒にいたの?どうして休み時間の度に、繭ちゃんの席にきてたの?」


「それは……――」


大知がそう言いかけた時、りっちゃんが「はい、ストップ!!」と声をあげた。