小さな恋【完結】


―――………


「そっか」


話を聞き終えて、全ての点と点が一つの線で結ばれた。


中学時代、一哉はマイコさんと付き合っていたらしい。


だけど、卒業と同時に別れた。


……というより、自然消滅といった方が近いかもしれない。


お互い違う高校に通いだして、連絡をとることが少なくなって。


いつの間にか二人の間には大きな溝が出来ていた。


環境も友達もガラりと変わって、共通の話題も少なくなる。


『ごめんね。今日は友達と遊ぶの』


遊ぼうと誘っても、マイコさんの返事はいつも『NO』で。


『一哉とばっかり遊んでられないよ。高校の友達も大切だもん』


その言葉を最後に、一哉はマイコさんに連絡をしなくなった。


修復しようと思えばできたはずなのに、一哉はそうしようとはしなかった。