小さな恋【完結】

家までの道のりは体が記憶していた。


付き合っている時、大知の家に何度か遊びに行ったことがあったから。


人の家に勝手に入るのにはちょっぴり抵抗を感じて。


「どうしようかなぁ……」


玄関の扉の前で右往左往していると突然扉が開いた。


「お姉ちゃん、いらっしゃい!」


そこには、まだあどけない顔をしたパジャマ姿の唯ちゃんが立っていた。


2年ぶりに会った唯ちゃんはひどくやつれているように見えた。



「唯ちゃん、具合はどう?大丈夫?」


「うん、まだゼェゼェしてるけどだいぶ良くなったの。今日は来てくれてありがとう!」


そう言って笑う唯ちゃんにつられ、あたしは「どういたしまして」と言って微笑んだ。