りっちゃんと同じように暑さでぼんやりとする頭を冷やそうとうちわで顔を仰ぐ。
今年の夏は異常に暑い。
「真依子~、ちょっと来て~?」
すると、誰かが大声であたしを呼んだ。
顔をあげて、その声の主を探す。
「真依子~、こっちこっち!!」
「ん?」
教室の扉の近くでブンブンと右手を振るクラスメイトに気付いて、何事かと椅子から立ち上がる。
「あっ……――」
だけど、その途端体が自由を失った。
ドクンっと音を立てて鳴る心臓。足が床にくっ付いてしまったみたいに離れない。
口の中がカラカラに乾いて、言葉が出ない。
目の前がグラグラと揺れる。
今年の夏は異常に暑い。
「真依子~、ちょっと来て~?」
すると、誰かが大声であたしを呼んだ。
顔をあげて、その声の主を探す。
「真依子~、こっちこっち!!」
「ん?」
教室の扉の近くでブンブンと右手を振るクラスメイトに気付いて、何事かと椅子から立ち上がる。
「あっ……――」
だけど、その途端体が自由を失った。
ドクンっと音を立てて鳴る心臓。足が床にくっ付いてしまったみたいに離れない。
口の中がカラカラに乾いて、言葉が出ない。
目の前がグラグラと揺れる。



