小さな恋【完結】

「俺は真依子を友達なんて思ったことは、一度もねぇよ!!」


大知はそう叫ぶと、廊下のゴミ箱を思いっきり蹴っ飛ばした。


ゴミ箱はゴロゴロと転がって、中身が廊下に飛び散る。


小さくなっていく大知の背中から感じる怒り。


あんなに怒った大知を見たのは、初めてで。


あんなに悲しそうな顔をした大知を見るのも初めてだった。