万引きの件もだが、雷が怖かったのだろう。 バックルームにて少女は、しばらく歯をガタガタいわせていた。 ハンカチを握りしめて。 向かい合わせのまま、俺と少女は座った。 「すみません……」 壊れた機械のように繰り返す少女。 ほんとに悪いと思ってんの? 俺は、一応マニュアル通りに調書を取る。