「とりあえず、話を聞くから」 俺は彼女を店に招き入れようとするが、彼女は固まったまま動こうとしない。 どういうことだ。 この忙しいのに……。 少し、震えているようにも見えるが。 何なんだ。 こっちもあんたのせいで、雨でびしょ濡れだ。 「聞いてる?」 「……」 少女は何も言わない。