昼休みの屋上、玉ちゃんが俺に話しかける。 見上げると、突き抜けるような秋空。 いつしかここは二人のさぼり場所、もとい秘密基地のようになっていた。 「あー。まだ考えてない」 ストローに息を入れて、俺は牛乳パックをパコパコさせる。 「んなこと言ったって、もうそろそろ決めなきゃなんないだろ」