「あッッ!!」

窓の外を見てた千絵が突然大きな声を出してあたしは驚いた



「何よぉ、ビックリするじゃん!」

そう言ってあたしも窓に足を向ける



「な、何でもない!トイレ行こう!」

「はぁ?何よ、何見たの~?」


わざとらしく遮る千絵を押し退けて
あたしは窓の外に視線を向けた




「……………」


そこに居たのは
紛れもなくあたしを天使呼ばわりする飴玉男と



泣いてる女の子


それだけなら特に気には止めない



でも飴玉男はその泣いてる女の子を抱きしめていた





「何してんだ、あいつ…」

自分でも驚くくらい冷たい声が出た


「な、何か理由があるんだよ!飴玉くんは桃大好きだもん、誰が見ても!」


必死にフォローしてくれる千絵の声も耳に入らないくらい



あたしは何故か無償に苛立った