「お願い!合コン、来てくれない!?」


パチンと音を立てて顔の前で手を合わせた茜は
上目遣いであたしに言った




「茜、何度も言ったでしょ?あたしは…」


「好きな人が居るの。でしょ?」




言おうとしてた事を言われてあたしは黙ってしまった




「んもぉ、桃はいつもそればっか。」


ため息を溢し
ふて腐れる茜に

「ごめん。」

そう告げた





「で、その好きな人にはいつ会わせてくれる訳?」



食堂に着いて
食券を手にした茜が聞いてきた




「……茜、あのさ…」

気まずそうに口を開いたあたしに茜が振り返る



「桃の言ってる事が嘘だなんて思ってないよ?だけど…


だけどさ!」



そのまま
口を閉ざしてしまった茜