“あ、そう言えば転校生来たんだね。”


その言葉に
あたしは朝の出来事を思い出した



「そうそう!あたし席前後でさ。やんなっちゃう。」


“あはは。桃ちゃん人見知りだもんね。”




あたしの事を
よくわかってくれてる飴玉男



嬉しくて
顔から笑みが溢れた




同じ校舎のどこかに居るのに



電話で交わす言葉がもどかしい




“それじゃ、お昼に行くね。”


「うん、わかった。」



バイバイ

そう言って電話を切った




「相変わらずだね。」

「そお?」


千絵の言葉に恥ずかしくて
真っ青な空を見上げる




『早く会いたかったのにな…』


飴玉男の言葉が
胸をよぎってあたしを切なくさせた




早く

お昼休みになればいいのに



そう願った