「じゃ、行こっか!」
香絵は俺の手を取って石段を登る。
俺は香絵に引っ張られるかたちで歩いていた。
…石段を登りきるとそこは、例年変わらない祭りの景色が広がっていた。
神社の前には様々な屋台が所狭しと並び、小さな子供から老人まで大勢の人で賑わっていた。
そしてそれは、神社の裏の道にも続いている。
あわせると結構な長さの道だが、毎年人でいっぱいになるんだ。
少し行った先のひらけたところにステージが設置され、踊りや太鼓が披露される。
「ねぇねぇ、なに食べよっか!」
「…お前は食べることばっかなのな」
香絵の頭を優しく撫でて言った。
「いいじゃんーお腹すいたんだもん」
頬をぷぅっと膨らませて拗ねたように言う。
だから…その顔は反則。
まじ可愛すぎるんだって…って、俺結構重症かもな。
もうすぐ会えなくなるってのに…。
それから数分――
俺はこっそりと腕時計を確認する。
40分…そろそろ帰らねーと…。
「圭太? どうしたの、さっきから…」
「い、いや…なんでも」
さっきからって…俺もしかして楽しくなさそうな顔でもしてたか!?
「圭太…笑ってるけど笑ってない…」
え?
「なんかいつもと違う。…そんな気がする」
…………
仕方ない。もう時間切れだ。
楽しい時間の終わりがきてしまった。
「香絵」
そう呼びかけると、ビクッとして顔を背けた。
「香絵、あのさ…」
「ほ、ほら! あっち行ってみようよ! なんかやってるよ!?」
香絵は俺に背を向けて歩き出そうとする。
けど、その腕を掴んで無理やりこっちを向かせた。
香絵は俺の手を取って石段を登る。
俺は香絵に引っ張られるかたちで歩いていた。
…石段を登りきるとそこは、例年変わらない祭りの景色が広がっていた。
神社の前には様々な屋台が所狭しと並び、小さな子供から老人まで大勢の人で賑わっていた。
そしてそれは、神社の裏の道にも続いている。
あわせると結構な長さの道だが、毎年人でいっぱいになるんだ。
少し行った先のひらけたところにステージが設置され、踊りや太鼓が披露される。
「ねぇねぇ、なに食べよっか!」
「…お前は食べることばっかなのな」
香絵の頭を優しく撫でて言った。
「いいじゃんーお腹すいたんだもん」
頬をぷぅっと膨らませて拗ねたように言う。
だから…その顔は反則。
まじ可愛すぎるんだって…って、俺結構重症かもな。
もうすぐ会えなくなるってのに…。
それから数分――
俺はこっそりと腕時計を確認する。
40分…そろそろ帰らねーと…。
「圭太? どうしたの、さっきから…」
「い、いや…なんでも」
さっきからって…俺もしかして楽しくなさそうな顔でもしてたか!?
「圭太…笑ってるけど笑ってない…」
え?
「なんかいつもと違う。…そんな気がする」
…………
仕方ない。もう時間切れだ。
楽しい時間の終わりがきてしまった。
「香絵」
そう呼びかけると、ビクッとして顔を背けた。
「香絵、あのさ…」
「ほ、ほら! あっち行ってみようよ! なんかやってるよ!?」
香絵は俺に背を向けて歩き出そうとする。
けど、その腕を掴んで無理やりこっちを向かせた。

