ミルクティー

「はーい、A組のみんなは私達の後についてきてくださーい」


結衣さんがクラスを引っ張って行ってくれる。


けど結衣さん…


「テンション高い…」


「ホントだよね…

玉城さんの彼氏ってどんな人だか、雛那知っている?」


「5時に迎えに来てくれるみたいだよ」


「優しい人なんだ」



私達は1番後ろからゆっくりついて行く。




背の高い海斗の後ろ姿が見える。




カッコいいな…





時々、クラスの女の子たちの質問に笑いながら答えている。


何話しているのかな?


時々見える


横顔


笑顔。





全部がかっこよく見える。





ボーっと海斗を遠くから眺めていたら後ろを振り向いた海斗と目があった。


どこにいても見つけてくれる。


海斗は結衣さんに何か言って前から外れた。





そして後ろまで来てくれた。


どうしたんだろう?



「雛那、あたし先に行くね」

「え、うん…」






「海斗、どうしたの?」


「雛那ちゃんがずっとこっち見ている気がしたから」


「み、見てないもん」


「はいはい」



笑いながら返事を返してくる海斗。



「そうだ、この後用事ある?」


「用事?無いけど…」


「じゃあ海行くけど一緒に行く?」


海。

秋の海って行った事が無いからとても行ってみたい。


「うん、行く!行きたい!!」


「…やっと笑った」


「えっ…」