ミルクティー

「海斗、雛那ちゃん可愛いね」


「そりゃそうだ」



「ねぇ、付き合っていないの?」

「付き合っていないけど」



「何で?
あんなに可愛いのに…
もったいない」



「まぁ家には呼ぶくらいかな」


「あ、あたしも海斗の新しい家行ってみたい」


「来なくていい、うるさいから…」


「失礼な…」


「当たっているだろ」


「海斗が居なくなる前にせめて1回は…」


「3月までに1回は来る気か?」


「もちろん☆
雛那ちゃんも呼んでね♪」



「ただ雛那ちゃんに会いたいだけだろ」


「ばれた?」


「ばればれ。


それより…俺達って今日はA組だよな?」


「そうだよ。
雛那ちゃんは何組?」


「A組」


「やったぁー!雛那ちゃんと一緒だ」


「雛那ちゃんも喜んでいたよ」


「ホント?

あーけどたぶんそれは海斗も一緒だからだよ」


「そんな事言っていた」


「もしかして雛那ちゃんも海斗の事…」



「それは分からない、ただ俺の一方的な思いかもしれないだろ」


「けど、さっきの雛那ちゃんの顔はとても幸せそうだった」


「……」


「好きならちゃんと言わなきゃ」



「けど…」


「居なくなるからでしょ、言わないのって…
陸からさっき少し聞いたからさ」


「知ってるなら聞くなよ」


「雛那ちゃん、海斗の事好きになってくれればいいね」



「雛那ちゃんには幸せになってもらいたい」





私が海斗の思いを全部知ったのはもう少し先の話―――…