夏休みも終わりに近づいてきた暑いある日―――




「ひなぁー!!


久し振り、元気だった?」


「スズちゃん、久し振り。

もちろん元気だったよ!」






今日はスズちゃんとお買いもの。



夏休み中はあまり連絡が取れなく寂しかった。



けど海斗がいてくれたから良かった。



「雛那、寂しかったよ」

「私も寂しかったよ…」



「嘘だ!!!


顔に『寂しい』って書いてないもん!

どうせ七生さんと居たんでしょ?」


「えっ、海斗?
なんで?」


「だって、家が隣なんだから会おうと思えばいつでも会える。
それに今年は『勉強が分からない』って電話がこなかったもん。

去年は沢山かかってきたのに…」




たしか去年も英語が全く分からなくてスズちゃんに結構教えてもらっていたんだよね…


けど今年は…



海斗が教えてくれたから。




「雛那、今“絶対”七生さんの事考えていたでしょ?」

「ち、違うよ。

今年の宿題はちょっと頑張っただけだよ。

ほら、今日はどこ行く?
何見る?」

「あやしい…」



うぅ…
スズちゃんが怖いよ…




けど海斗の事を考えていたのは本当。


夏休み中、沢山教えてもらったし。





私、どこにいても最近海斗の事考えている。

こんな私って変かな?