「春野さんはホットとアイスどっちがいい?」


「あっ私はホットで」


「了解」



キッチンから顔をのぞかせて私の返答に笑みを残して、キッチンへ戻る。



昨日から、七生さんの笑顔は私の頭の中に残っている。

身長は180センチで、よく通る低い声。

大人で、とってもカッコいい……。


なのに、七生さんの笑顔は子供のような笑顔を浮かべてくる。


「春野さん、お待たせ」


「ありがとうございます」


「はい、どうぞ。
お口に合うかわからないけど飲んでみて」


ゴクッ…


「おいしい…」


「それはよかった。
俺好きなんだよね…
“ミルクティー”」


七生さんが淹れてくれた“ミルクティー”は私の中にしみこんできた。

今1滴の“ミルクティー”が私の心のカップに入っていった。