も……もしかして、可耶は……滝山(57)に?滝山(57)にメールを送ろうとしてるのでは…?!


『アイツは止めときなよ可耶!まだ、速水先生(23)が良い!』


「アンタ今、滝山って思ってたでしょ?!失礼ね!」


『あぁ……良かった。可耶が援交みたいな悲しい事してないで』


心から本心が漏れる。ほんと、良かった。


「金や男に困っても、絶対にジジィに手を出さない」

って、言ってた可耶がジジィに乗り移ったりはしないよねぇ……というかしないで欲しい。



いや、するな。


「念のため言うけど…お姉ちゃんの同級生で、あたしのカテキョの人」


『ふーん…カテキョねぇ~』


「あのね!もぉ、超カッコいいの!!アイドルがアホみたいに見えるんだから!!」


…今、さりげな~くアイドル達の存在を否定したよね?


……ま、あたしはアイドル好きじゃないからどーでも良いんだけど、こう言っとかなきゃ立場が無いしね。


『で?どんな人なのよ』


「写メ無いんだよねぇ~。また、家に来たらお姉ちゃんの卒アル見せてあげる」


『うわぁ~早く見たいッ!』


カテキョと生徒の恋って、んなアホな。とか思ってたけど案外有るものなのかな?


可耶のお姉ちゃんは……高3であたし達と違う高校に行ってるんだっけ?



うわぁ~、尚更気になって仕方がない!!あたしの恋も応援してもらってるし、ここは親友として応援しなきゃね。



頑張って!可耶ッ!目指せ、ゴールイン!!




『さて。もう大丈夫だから行くよ』


「ホントぉ?」


『うん、本当に……』




あれ?

あたしの体操服はどうなったんだろ……。

濡れてるよね…でも、今あたしが着てるのは…自分の体操服だし………。


名前も佐々木だし…。




「あ、体操服なら大丈夫!洸仙のコが超高速で乾かしてくれたから」


『ふーん…でも、カルキ臭く無いよ?』


「ふっふーん、手動で洗ってくれたんだよ」


『それはそれで可哀想かも……』



可耶は人の気持ちを知ろうとせず、自慢気に指を立ててウインクした。