「珍しい容姿をした女は高く売れる 攫われ他国へ連れて行かれてしまえば我々はどうすることも出来ない」



「今まで生きてこられたんですよ?」



「それは守り手がいたからだろう?」



「……」



「お前は彼女のことをどう思っているんだ?」



キースの様子から少なからず嫌とは思っていないはず。



「どうって!?あいつは中身が男ですよ 俺はもっとおしとやかな美人が好みです 陛下も知っているでしょう?」



「女だという事をお前が分からせてやればいい」



飲み物を飲んでいたならキースは噴出していただろう。



「お前が落ち着けば父君と母君も喜ぶだろう」



「……」



キースは苦虫をかみつぶしたような顔になった。