「クリスティアナ様、婚礼の儀にお召しになられるドレスが出来上がりましたわ」



リリアが嬉しそうに部屋に入ってきた。



リリアの後ろから侍女たちがドレスを手に入ってくる。



「出来上がった……」



純白のドレスは目に痛いくらいだ。



「お直しするところがあるかもしれません お召しになってくださいませ」



リリアが言うと、侍女たちが今着ている水色のシンプルなドレスを脱がしにかかる。



クリスは興味が持てずにただ人形のように立っていた。




******




等身大の大きな鏡の前で見つめているのは自分だとは信じられなかった。



なんなんだ……このドレスは……。



自分がか弱く見えて仕方ない。



どうしてこんなものを着て知らない奴に嫁がなければいけないんだ。



イライラとした気持ちが、純白のドレスを見るとふつふつと沸いてきた。