わしは剣を振るうことが出来なかった。

しかし血も涙もない人を殺すことを何も思わない仲間は次々と殺していったのだ。

呆然と立ち尽くすお前に剣が振り上げられたとき、わしはようやく間違ったことをしていると悟り、仲間を殺した。

残りの仲間3人もやっとのことで殺した。

そこにはわしと、気を失ったお前だけになった。

袋に詰められるだけの宝石を持ち、お前をそこから連れ出した。

わしも仲間と戦い、ひどいケガを負った。

もしかすると、お前を残して息絶えるかもしれないと逃げる途中、何度思ったことか。

やっと、シェルトランド国に入り山に入った。

本当に申し訳なかった。

謝って済むことではないが、わしはお前を本当の孫のように愛していた。