そして、女子が緊張する必要はない。
選ばれないから…
「1-Ｄ 黒崎 零暁 (ｸﾛｻｷﾚｲｱ)」
ん？
一気にあたしの方に集まる同級生の視線。
ん？ん？？ん？？？？
男子のみの投票に名前を出され動揺しまくりのあたしに、担任の先生が笑いながら「行って来い」と手を上下させる。
んーーー!?
恐る恐るステージへ上がった自分。
びりびりに破いて派手にした制服、そして何より、スカートに驚くステージ下の先輩達。
「以上6名の推薦理由はコチラです。」
生徒会長の1言で一気に字が浮かぶスクリーン。
あたしは…
・ピアス
・髪色
・服装
…校則違反？
ありえんな、んなもんヒトの勝手やし。
「えぇー、では、何か意見のある生徒は挙手をして下さい。」
「はいっ！」
多くの先輩の手が上がる。
「では、丘さん」
「黒崎さんは女子なんじゃないんですか？」
ほらぁ！
そうだよ、あたし女子だから！
留置所行きたくても行けないから！
行きたくないけどね!?
