逢いたい夜は、涙星に君を想うから。



その日の昼休み、俺はクラスのやつらとグラウンドでサッカーをしていた。



「俺、少し休憩」



そう言って俺はグラウンドの隅に歩いていき、地面に座り込む。



すると、くぼっちもサッカーを抜け出して、こっちに走ってきた。



俺の隣に座るくぼっち。



「何か悩みがあるなら話してみな」



そう言って、俺の頬をくぼっちは人差し指でグリグリ押してくる。



「くぼっち……イイやつだな、惚れるわ」



「だろー?でもな、俺のモテ期、小5」



「マジいらねー、その情報」



俺が笑うと、くぼっちはマジメな顔で聞く。



「咲下のこと?」



「うん……元気ないよな?」



「そうか?普段と変わんなくね?まぁ珍しく授業に遅刻してきたけどな。今頃、職員室で担任に説教されて昼休みつぶされてんじゃねーの?」



俺は大きなため息をつく。



「心配なら助けにいけば?咲下のこと」



「どーやってだよ?」



「担任の胸ぐら掴んで“俺の大好きな咲下にタラタラ説教すんなー!”って」



「言えるか、アホ」



「冗談だよ」



冗談かよ……。少し本気で考えちゃったじゃん。