「いいから乗りな」 「ホントにいいの?あたし重たいよ?」 こんなことなら、ダイエットしておけばよかった。 「大丈夫だよ。つか、全然細いじゃん」 「いやいや……。では、お言葉に甘えさせていただきます」 あたしは橘くんの自転車の後ろに座った。 「行くよ?」 橘くんは、あたしの方に振り返ってニコッと笑った。 「う、うんっ」