逢いたい夜は、涙星に君を想うから。





愛されてるか、愛されていないか。



子供は、ちゃんとわかってる。



誰よりも親のことを見てるから。



子供は全部感じてる。



不安になって、苦しんで。



そして、自分でも気付かないうちに、



深い傷を負ってることにあとから気づくんだ。



傷つかない人生なんてないと思う。



苦しいこともあるし、悲しい世界で生きていても、



それでも、せめて自分の親だけは。



自分のことを傷つけないで欲しいって思うんだよ。



なんであなたが父親なんだろう。



なんでこんな人があたしの父親なんだろう。



何度もそう思ったよ。



だけど、もう全部許そうって。



自分のためにも、あなたを許そうって思った。



最後まで、ちゃんとお別れを言えなかったけど……いまなら……。



あたしは、写真の中の父親を見つめた。



幸せだったときのことなんて思い出せないし、ありがとうなんて言うつもりもない。



だけど……あなたが父親じゃなければ、あたしはこの世界に生まれてなかった。



さよなら……。



さよなら……お父さん……。