彼女の髪の香り……甘い匂いに包まれる。



彼女の潤んだ大きな瞳に見つめられて、俺は微笑んだ。



「可愛すぎて……ヤバいな……」



そう呟いた俺は、彼女のおでこにキスをおとした。



彼女の手の上に、自分の手を重ねて優しく握りしめる。



そして彼女の頬、首筋にキスをしたあと……



「好きだよ……咲下。全部好き」



そう彼女の耳元で囁いて、彼女をぎゅっと抱きしめた――。



キミのすべてが好き。



どんなキミも。



全部がキミだから。



そんなキミを俺は愛してるから。



だからキミも、もっと自分を。



自分自身のことを好きになってあげて。



愛してあげて欲しい。



キミは、俺がこの世界で見つけた宝物。



俺が恋をした、ただひとりの人。



この世界で、たったひとりの……かけがえのないキミだから。



「ずっと、大切にする」



彼女は俺の胸の中でうなずき、俺の背中に手を回した。