逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




好きだよ……咲下……。



そっと唇を離して、お互いの息が触れるほど近くで見つめ合った。



目を伏せる彼女の色白な頬が、ほんのり赤く色づく。



俺は彼女の頬にキスをしたあと、彼女の唇にもう一度キスをした。



最初のキスよりも、長く……甘いキスをした。



いまは他に何も考えられない。



咲下が好き。



その気持ちだけが、すべてだった。



キスをしたまま、彼女をベッドの上に優しく寝かせる。



唇を離し、上から彼女を見つめる俺は、彼女の頭をそっと撫でた。



「今日はこのまま……俺のベッドで一緒に寝よっか」



彼女はうなずき、俺は部屋の電気を消した。



月明かりしかない暗い部屋の中、ベッドの上で彼女と見つめ合う。