逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




現在、大学生のくぼっち。



夏休み中のくぼっちは、大学の友達と一緒にペンションに泊まりにくると連絡をくれていた。



今日がその日。



俺も久しぶりにくぼっちに会えると思うと、昨日の夜から楽しみだった。



一緒にやって来た友達を道の途中に置き去りにしたまま、全力でこっちに向かって走ってくるくぼっち。



「おーーーいっ!おーーーいっ!会いたかったよぉーーーっ」



手を振りながら、満面の笑みでくぼっちは向かってくる。



……ちっとも変わってない。



日頃、くぼっちと連絡は取り合っているけれど、こうして会うのは高校の卒業式以来だ。



「相変わらずテンション高いな……アイツは……」



俺がボソッと言うと、横にいた咲下が微笑んだ。