逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




時刻は、午後2時過ぎ。



俺がダイビングの講習を終えてペンションに戻ってくると、ちょうど翔さんが玄関のドアをタオルで拭いているところだった。



「ただいまー」



「おぉ、おかえり。どうだった?講習は」



「うん、すごく楽しかった」



「そうか。ちょうどコーヒーでも淹れようと思っていたところだから、琉生も一息つきな。凜ちゃんもいま休憩してもらってるけど、部屋かな?」



「咲下は……もしかしたら部屋で休んでるかも。昨日あんまり眠れなかったみたいだし」



「じゃあ、そのまま寝かせておこうか。いまコーヒー淹れてくるから、待ってて」



「はい」