逢いたい夜は、涙星に君を想うから。



「ムリしなくて、いいよ」



そう言って優しく微笑む彼は、



あたしの瞳を見つめて、あたしの手をそっと優しく握る。



握ったあたしの手をそのまま彼は、自分の耳に持っていき、彼は目を閉じた。



彼は自分の耳にあたしの手をあてたまま、



「ちゃんと聞こえるから大丈夫」



橘くん……。



「俺には聞こえるよ」



そう言って彼は、あたしの心の声を聞いてくれた。






“見つけてくれて、ありがとう”