逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




俺たちはお互いに。



俺は彼女の幸せを願い、彼女は俺の幸せを願っていた。



俺たちは、あの日まで知らなかった。



俺たちが、ずっと同じ気持ちだったことを。



“ここで一緒に暮らそう”



ずっと伝えられずにいた俺の想いは、1ヶ月前のあの夜にすべて伝えた。



彼女がいなくなった理由はわからないし、俺の気持ちを知った彼女が、どんな答えを出しても受け入れる。



だから、いまは。



いまはただ。



俺は、彼女を待つことしかできない。



どんなに時間が流れても。



何度、季節を越えても。



今日も彼女のことを想いながら、



ここで待ち続ける



それしかできなかった――。






目を閉じると、穏やかな波の音だけが聞こえた。