逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




俺は自分の部屋に戻り、洗面台で顔を洗う。



パシャパシャと何度も何度も冷たい水を顔にかけた。



キュッと蛇口を止め、鏡に映った自分の顔を見つめる。



……夢じゃない。



何もかも。昨日の夜のことすべて。



肩の重みに幸せを感じたことも。



繋いだ手のぬくもりも。



キミがこの部屋にいたことも。



そして、キミがいなくなったことも――。



濡れた顔をタオルで拭きながら、ベッドの方に向かう。



――ゴトッ。



床の上に置いてあったジュースのペットボトルに足がぶつかり、ペットボトルが横に倒れた。



ペットボトルの下にあった、小さな白い紙。