逢いたい夜は、涙星に君を想うから。



「お母さんのこと、大切に思ってる?」



咲下は涙を拭いながら、コクンとうなずく。



「お母さんの気持ち、わかるだろ……?」



死んじゃダメだよ。



「お母さんが咲下を生んだのは、生きて欲しいから……世界でいちばん幸せになって欲しいからだよ。だから……」



悲しくて、苦しくてどうしようもないときもあると思う。



そんなとき、自分のために生きることが苦しいなら、



大切なお母さんのために……



「……生きて……。もう、ひとりにはしないから……」



そう言って俺は、



泣いてる咲下を、そっと抱きしめた。






たくさんの涙も

傷ついた心も



すべて抱きしめる。



大丈夫、ひとりじゃない。



もう絶対、ひとりぼっちにしない。



俺がいる



そばにいるよ……咲下。