逢いたい夜は、涙星に君を想うから。


何でこんな人が……。



あたしの父親なの……?



「どぉして……?答えてよぉ!」



涙が溢れてくる。



どぉして……お母さんとあたしを捨てたの……?



「どぉして……」



いままでつらかったことが、頭の中で一気に甦ってくる。



心が壊れる前に。



壊れて無くなる前に。



あたしが……すべてを壊す。



気づくとあたしは、床に落ちていた包丁を握りしめていた。



先の尖った包丁の刃を父親のほうに向ける。