逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




「それより、こんな遅くまで遊んでる暇があるなら勉強しなさい」



それよりって……。



「別に遊んでたわけじゃ……ないですけど」



「口では偉そうなこと言って、結局は卒業するまでに就職先も決まらなかったじゃないか」



父親のため息まじりに呆れて話す姿に、腹が立ったあたしは下唇をきゅっと噛みしめて堪え、割れたお皿の破片を拾い集める。



「働くなんて言わずに浪人して、必死に勉強して大学に行きなさい」



「……嫌です」



「ったく。凜を見てると嫌でもアイツを思い出すよ。本当、死んだ母親にそっくりになってきたな。ひとりで生きていく力もないくせに強情で……」



「お母さんのこと悪く言わないでっ!」



そう言ってあたしは床に座ったまま父親を強く睨みつけた。



「お母さんは一生懸命、働きながらあたしを育ててくれた」



「アハハハッ……」



ソファーに座っている父親が突然笑い出した。



「凜は何も知らなかったんだなぁ」



「何が……?」