逢いたい夜は、涙星に君を想うから。





俺は制服のポケットの中から、カギに付けた星砂のキーホルダーを取り出して見つめる。



「それって、咲下とおそろいのやつだっけ?」



「うん……」



沖縄で、俺が咲下に星砂のキーホルダーを買ったのには、理由があった。



あの日、咲下が落としたノート。



沖縄にいるときに、そのノートのことを思い出した俺は、



彼女に“星”をあげたいと思った。



そこで見つけたのが、あの星砂のキーホルダーだった。



“星砂には、幸せを呼ぶ、願いが叶うというジンクスがある”



その言葉を見たとき、咲下に星砂のキーホルダーを渡したいって思った。



そして青色の星砂のキーホルダーを選んだのにも、理由がある。



まさか咲下も全く同じ物を買っているとは思わなくて、ホントびっくりしたけど……。






あの日、咲下が忘れていったノートの最初の1ページ目には、



ある詩が書かれていた――。