逢いたい夜は、涙星に君を想うから。




他の誰かとキスをしたって。



いま、この瞬間も



あたしが想うのは橘くんだった。



涙が出るくらい、会いたい……。



遠く離れたって、何も消えない。



橘くんと過ごした時間は、記憶は。



昨日のことのように思い出される。



沖縄の星空の夜も。



自転車の後ろで、彼の背中を見つめてたことも。



泣いてるあたしの手を握ってくれたことも。



朝まで一緒にいてくれたことも。



眠っている橘くんに……キスしたことも……。



「……会いたい……っ」



会えないってわかってるのに。



この想いは消せなくて。



今日も明日も。



ただ、会いたい気持ちが募るだけ――。