逢いたい夜は、涙星に君を想うから。



“傷つけるんも人やけど、支えてくれるんも人やけん”



陽太の言葉に、



あたしは橘くんを思い出す――。



お母さんが死んだあの夜……



あたしの手を握って



“泣いていいんだよ”



そう言って。



ずっと、そばにいてくれた。



それまでも、それからも。



あたしの心を支えてくれたのは、



いつだって橘くんだった……。



「凜……?何考えとるん?」



「ううん、べつに……」



そう呟いたあたしは、青い空を見つめた。



「あ!そうや!凜っ」



「なに急に大きな声出して……」



びっくりするじゃん。



「日曜、家に来ん?」



「家って……誰の?」



「俺ん家っ!」